ストップ狩りを意識するとトレードが変わる
高値・安値など、チャートの分かりやすい節目にはストップ注文が溜まる傾向にあります。
相場参加者が意識する「ストップ狩り」に注目することで勝率の高いトレードをすることができます。
今回は、ストップを狩りに行く動きについて書いてみようと思います。
ストップ狩りとは?
ストップ注文には2種類あり、一つは「利益確定の決済注文」もう一つは「損切の決済注文」です。
利益確定ラインや損切りラインについて、その場所を意識する人間が多ければ多いほど、その場所に「決済注文」が溜まることになります。また、重要な節目ほどこのストップが溜まっていきます。
ここではロンガー目線で考えてみようと思います。赤〇でロングした人の気持ちになってチャートを見てください。109円でサポートされた事実をもって買っていった人たちは直前の安値の少し下(108.9円辺り)にストップ決済注文を置いておくはずです。
大量に溜まったストップを割り込むと、以下の現象が起きます。
- 買い注文のストップ(決済売り注文)が発動
- 安値更新のブレイクアウトで新規売り注文が入る
ストップが溜まっていればいるほど、その安値を更新したタイミングで大量の売り注文(ロンガーの損切り決済注文)が発動します。また、安値更新の流れに便乗した新規の売り勢力も参入してきます。
結果、ストップロスを巻き込んで価格が大きく変動する現象が発生するのです。これをストップ狩りといいます。
このチャートでは「108.9円辺り」に溜まっていたであろうロンガーのストップを巻き込みながら価格が下落していますね。
ストップ注文がたまっている価格帯を見つける
為替相場は高値・安値を更新することで新しいチャートが形成されていきますが
言い換えるとストップロスを誘発する値動きが新しいチャート形成のベースになっていると言えます。
つまり相場参加者のストップ注文が燃料となって為替チャートが動くため、いかに「ストップを狩る側」に付いて行けるかが重要となります。
- どこにストップが多く溜まっているのか
- 高値安値どちらのストップを狩りにいくのか
を考えることが、為替相場における「シナリオを構築する」ということでもあるのです。
ストップ狩りがきっかけになって、流れが大きく変わることがある
ストップ狩りを達成したことで、それまでのチャートの流れが大きく変わることがあります。
ストップが狩られることでいままで機能していた押し目(サポートライン)や戻り目(レジスタンスライン)が機能しなくなったり、その役目が真逆になったりします。
上チャートでは、ストップ「108.9円」を狩った直後にV字回復を見せていますが、さらに安値を更新した以降は、109円がレジスタンスラインとして機能していることがうかがえます。
一方で、もし黄色い四角で囲ったもみ合いエリアを上に抜くほどV字回復の勢いが強かったとすれば、直近高値の更新や相場反転の可能性も見えてきます。
ストップ狩りが反転のトリガーになる可能性があるということです。
FX会社による意図的なストップ狩り
都市伝説のような話ですがFX会社による意図的なストップ狩りが存在すると言われています。
顧客のポジションを飛ばすために、意図的にスプレッド幅を大幅に広げたり、到達してもいない価格表示を行う、悪質な行為(不正なレート操作)を指します。
私はこういった類の悪質なストップ狩りを食らった実感を持ったことがないので何とも言えませんが
「火のない所に煙は立たぬ」というコトワザがあるように、一部のFX会社は、顧客のポジションを飛ばすために意図的なストップ狩りを行っているケースが存在するのかもしれません。
国内ブローカーの多くが独自のプラットフォームを利用しているのも、独自レートでの取引を分かりにくくするためといった説を唱える人もいるほどです。
管理人は今までDMM.com証券、インヴァスト証券などの取引業者を使用していましたが、国内ブローカー(DD方式)では悪質なストップ狩りの存在を否定できないので
現在はNDD方式の海外ブローカー(XMのみ)でトレードしています。
もちろん、経済指標発表時や急変動相場などは、たとえ海外のNDDブローカーであってもスプレッドは数%拡大しますが、国内ブローカーのように通常取引に比べて数倍、あるいは数十倍もスプレッドが広がるようなことは経験したことがありませんね。ま、些細なモノです。
スポンサードリンク